第6章 告白は突然に@青峰大輝
タン、タン
…シュッ
リズムの良いドリブルをして、それからシュートを打ち、ネットをくぐったボールをジャンプしてキャッチ、そして再びシュート。——ただそれだけの動作なのに、地面につくボールの音や、ゴールのネットに擦れる音が、こんなにも特別に感じられるのはなんでだろう。
「ナイッシュー」
「サンキュ」
さっきから動きっぱなしなので、汗の量は尋常でない。彼——青峰くんは私から水を受け取り、喉へと流し込んだ。まるで浴びるように豪快な飲みっぷりに、私は思わず笑ってしまう。
「あ?んだよ、にやにやしやがって」
「だって面白いんだもん」
クスクスと笑ってみせると、「チッ」という舌打ちが上から降ってきた。
今更言えない。カッコいい、って思ってにやけてしまって…それを隠す為の笑いだった、なんて。