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あーるじゅうはち Ⅱ

第5章 はじまり



優菜「ねえ、今日ほんとにあの人くるの?」

確かめるような、期待の混ざる声色で優菜が聞く。頬はほんのりと色ずいてて、ファンデーションで隠しきれない隈がうっすらと目立った。

「うん」

優菜「ひゃ〜、どうしよう。ホントまた会えるなんて思ってなかったから…まだかな?でも早く来ちゃってもあのそのっ、ド、ドキドキする〜!」

優菜はすごく興奮しているのか支離滅裂な言葉を並べると髪の毛の先をくるくると弄り出した。
忙しないその動きに思わず苦笑を漏らしていると、少し遠くから私を呼ぶ声がした。


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