【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第4章 1次試験
「威張れることではないと思いますけど」
それだけ受けて未だに受からないのだから。
いや、別の目的が出来て合格自体に興味がないのですからね。
「ははっ、それもそうだな。
あ、そうだ。
喉渇いてるだろ?
まぁ、お近づきの印だと思って受け取ってくれよ」
鞄から取り出した缶ジュースを手渡し、自分も飲む。
それは相手に警戒させない為だろうか。
それにお近づきの印って…上から目線ですね、実力にそぐわず。
「飲まねぇのか?」
差し出された缶ジュースに気づかぬフリをしていると、不満そうな顔をされた。
受け取らなければ不振がり、受け取っても私に得はない。
「いただきますね」
結局受け取るだけ、にすることにした。
「ま、お互い頑張ろうぜ」
そう言って離れて行く。
「頑張ろう…か」
随分と上から言われたものですね。