【HUNTER×HUNTER】漆黒人形〜ドールな薬師〜
第8章 3次試験
「シャルは勘が良いんですね」
「勘?
そうでもないよ、むしろ悪い方」
「え、そうなんですか?」
「ま。
身近にもっと勘の鋭い人が居るから霞んじゃってるだけかもしれないけどね」
「凄い人ばかりなんですね、シャルの周りには」
「ホントにね」
参ってるよ、と首を竦めた。
イトはクロロさんと話に花を咲かせているので、私はシャルと話している。
「仲間…なのですか?お2人は」
“ 仲間 ” という言葉を使うには些か抵抗がある。
「2人?
あぁ、俺と団長のこと?」
「はい」
「うーん、多分その部類に入ると思うよ。
普段はバラバラだけどね」
「そうですか」
あまり聞かれたくなさそうな雰囲気。
これ以上突っ込んだことを聞くのはヤボかな。
「リアには仲間とか居ないの?」
「居ません」
気取られないように言ったつもりが、自然と冷たい言い方になってしまった。