第2章 衝動的に
まただ…また、カラ松兄さんがトド松と出掛けてる
俺も行きたい
兄さんと手を繋ぎたい…
「可愛い弟を殺したいだなんて、僕はグズだな」
そんな僕をまた俺は刺し殺す
「あ…」
まるで噴水みたいに飛び散るどす黒くて汚い血。ああ、汚い吐き気がする…あれおかしいな
「さっきまで立ってた筈なのに」
前が、見えない
「何も…」
見えない…立ってるのか座ってるのかわからない、目がチカチカする。あと吐きそう
もしかして俺死ぬのかな?やっと死ねるんだ、楽になれるんだ。ごめんね母さん、悪い子供でさぁ…でも6人もいるんだから1人くらいいなくても変わらないよね、1人分の生活費が減るよ
「一松…?」
幻聴が聞こえた、そろそろ死ぬんだな
「一松!しっかりしろっ、一松!!」
カラ松兄さん…
「…ばいばい、すき…だったよ……か…松、にーさ……」
さようなら、最後に顔が見たかったな
大好きな兄さん今まで苦しめてごめんね…でももう大丈夫、僕はいなくなります
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