第2章 second

繋心には昔、と言っても３年くらい前かな。


二十歳の時から付き合ってる、すごく可愛くてしっかり者の彼女がいた。


周りが見ても分かるくらい繋心はその彼女の事を溺愛してて、それなりに上手くいってた。



ただ彼女は凄くモテていた。


彼氏がいようといまいと関係無しに告白されてたし、デートにだって誘われてた。


それでも二人は幸せそうにしていた。









でもそれは“表面上”だけだった。


付き合い始めて３年目を迎えようとしていたある日



彼女は他に好きな人ができた、とだけ言い残し、勝手に別れを告げ、繋心の前から去った。




３年前の夏のことだった。