第1章 第一章
何も救いの無い毎日。
忙殺され、すっかり参ってしまった私は橋から身を乗り出した。
どうせ私の事なんて誰も気に留めやしない。
すぐ真後ろを車のライトが通る。
ほら。
道行く車だって身を乗り出してる私のこと眼中に無いもの。
私は目を瞑って川へ吸い込まれていった。
強く風を切る感触と、目尻から流れる雫の感触・・・・・・。
直後に大量の水に体を切り裂かれた。
気道が水で塞がれる。
良かった、これでこの世から解き放たれる――。
意識が遠のいていく中、ぐっと何かに引き寄せられた。
何・・・・・・?