第1章 1話〜予感〜
部屋中に鳴り響いた、五月蝿い目覚まし時計の音で俺は目を覚ました。
慌てて時刻を確認すると、丁度時計の針が午前6時30分を指した所だった。
面倒くさい。今日も学校に行く意欲が湧かない。
まだまだ構える時間はたっぷりと残されているが、俺の脳内は既に『今日は欠席だ。』と決めてしまっていた。
こうなったら仕方ない。だって俺の脳が決めた事だから。脳が身体に休めと信号を送ってしまっている。例え俺が行こうとしても、行けないんだ。しょうがないだろ?
なんて言い訳しつつ、しっかりと目覚まし時計をOFFにしてもう一度布団に潜りこむ。ぬるま湯に浸かって体をじんわりと温めているかの様なこの丁度良い温度に包まれて、また俺は深い眠りに身を預けようとした。
今日も世界はつまらない。何も変わらない俺の日常。
俺の世界が変わるまで、あと少し。