第3章 看病 × 智
バタンッ
扉が閉まる音で目が覚めた
「…ん」
大野智
「有未ちゃん、大丈夫?」
「えっ?!」
ふにゃっとした笑顔で私を見ているのは大野さん?!
「な、な、なんでここにいるんですか?!」
大野智
「え~覚えてないの?」
「え?何も…」
大野智
「有未ちゃん、熱がすごくあったから俺が看病したんだよ」
「あぁ…そう言われると朝、体がダルかった気がします…」
大野智
「でも熱も下がったみたいだし良かった…けど残念」
「え?」
大野智
「だってこの手離したくないし」
そう言って大野さんは繋いでいる手に力を入れた
その瞬間に私と大野さんが手を繋いでいた事に気付いた
「えっ?あっ!ゴメンなさい」
手を離そうとする私に
大野智
「俺はまだ有未ちゃんと手を繋いでいたいな」
「なっ!!」
私の顔はみるみる真っ赤になっていく
大野智
「あ~あ、また熱が上がっちゃったね、また看病してあげるね」
「…大野さん、私の事からかってますよね?」
大野智
「ふふっ、どうかな?それよりそろそろ大野さんじゃなくて名前で呼んでくれない?」
「えっ…」
大野智
「有未ちゃんには名前で呼んでもらいたい」
さっきまでふにゃっとした笑顔だった大野さんが真剣な顔で私をまっすぐに見つめている
「…智君」
何か照れすぎて俯いてしまう
大野智
「有未ちゃん、かわいすぎっ!!」
智君が突然私を抱きしめてきた
…固まる私
その時、
大野智
「ゴホゴホッ」
智君が咳き込む
大野智
「ヤバい…有未ちゃんの風邪がうつったかも…こりゃ有未ちゃんに看病してもらわなくちゃ♪」
智君は嬉しそうに言った