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delivery start【KJ∞】

第5章 友達以上は、何て言うの


う、ぐっ…

ついにわたしの番がやってきた…
全員の視線がわたしに向かってくる…

最後ってこんなにも心にダメージが来るものなんですね。
メンバーのプレゼントを見てるとなんだか自分のを渡しづらく感じてきた…。

でもこの視線をずっと浴びるのは嫌だ。

決死の覚悟でプレゼントを渋谷さんに渡した。

紙袋から、クッキーとボトムスを包んだ袋を取り出す渋谷さん。
口元に笑を含んでいる。
そんなに期待したような顔で見ないで欲しい…

わたしとしては、錦戸さんのデニムジャケットで「わたしアウト!」と一番大きなダメージをくらっている。

「クッキー、手作りなん?」
嬉しそうに目尻にシワを寄せ笑う。
「…はい…あ、姉と作ったんで味の保証はできますよ!死なないと思います!」
ドワっと笑いが巻き起こる。

え?!なんで?!

横「クッキーで死んだらたまらんなあw」
村「もしものために先に腹筋ローラーで鍛えてから食うたら?w」
大「筋肉痛で動けんくなって終わりやろ」
丸「女の子の作ったもんで死ねるならそれはそれでええやーん?」
錦「んなわけあるか!w」
安「それはタラシのマルだけやぁ~w」

…クッキー食べただけじゃ死なないと言いたいのは分かったんで笑うのやめてください。
恥ずかしくて顔に熱が上る。

「こっち開けてもええ?w」
「あ、はい、もちろん」



「あっーーーーーーーー!!!!!!!!!」
渋谷さんが持ち前の声量で声を上げる。

村「うるっさい!」
テーブルを挟んでるなんてなんのその。
村上さんが腰を浮かせて渋谷さんの頭にどつく。

よく、届きましたね…こんな間近で愛あるツッコミを見れるとは思いませんでした。

どつかれたことなんて気にせず、渋谷さんは目を輝かせている。

「っな、これ!俺の好きなブランドのやん!!どこで買うたん!」
バッとキラキラした瞳でわたしを見る。
「あ、古着屋で…。ヴィンテージ物とか好きだって聞いてたんで…いいのないかなーと…」
「ほんま?!はーーーーーーー!!!すっげ!!!」

…予想外の喜ばれようで頬が緩む。

横「俺らがあげたときと全然反応ちゃうやん」
安「こればっかりはしゃーないw」

「うっわ、ほんまもっ!これ!ありがとう!!」
ライヴのときのようにグヮングヮンとヘドバンする渋谷さん。


だ、大丈夫ですか…


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