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delivery start【KJ∞】

第4章 お友達って、


連休が終わり、6月になっていた。

「久しぶり、って感じせえへんな?」
ハハッと肩を揺らして笑う渋谷さん。
とても優しい笑い方をするんだよなぁ…

「連絡取ってるとそう思えますね」
実際会うのは1週間ぶりほどではある。
けどあれから毎日会話はしてたのでそんなに時間が経ってないような気がする。

「なぁ、次はいつ入ってるん?」

「次ですか?明日、土曜日なので朝から入ってますけど…?」

「明日な…」
確認するかのように渋谷さんはつぶやくと何か考えているようだ。

??








翌日、バイトが終わる15時前に宅配の注文が入った。

「浪花さーん…」
緋苅くんの方を向くと
「うぇ~~~いwww」
と言ってきた。
上がる直前に宅配が入るといつもこうだ。
「浪花さん、どーんまい☆」

なかなかむかつく。

「ったく、もー…こんなギリギリに頼むのはどこのどいつですかー………、!!!!」

インフィニティマンション、808号室。

渋谷さんだ…

あれ…?

「今日は弁当2つだ…」

「浪花さん、そこのとき帰ってくるの遅いよねー」

「う、うん…気さくな人で、すごいお喋りしてくれる人で。」
嘘ではない。
けどなんか罪悪感…いつも遅くてごめんなさい…!







「いってきまーす」

「帰ってまーすw」

もう…緋苅くんは……

緋苅くんに小さな苛立ちを覚えつつ、
常連さんである「お友達」のいるマンションへと向かった。




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