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delivery start【KJ∞】

第7章 隠しきれない。




「ほ、ほーか。それで相手は?」


霄ちゃんに悟られないように、言葉を続ける。


『そしたらー…階段から落とされましたよね?って聞かれたんで、ただ、そうですよ、って答えて、帰ってきました!』


それ以外の害はなかったようで、ふふん!と鼻を鳴らす。


ほんまこの子…
弱いはずやのに、強いんよなぁ…


でも…

『お兄ちゃん』かぁ…


精神的にくるものがあるが、現状、そうは言ってられない…
今はまだ、本心をいう時じゃあない…。


「霄ちゃん、さすがやんなぁ
それでこそ、俺の妹分や」

ハハッと笑って誤魔化す。



『…、そうでしょう!ふふっ』

霄ちゃんも笑ったが、どこかぎこちないというか、切なげに聞こえた。


その、少しの間と、ぎこちなさに、


期待してもええやろか?



ぼんやりとそんなことを考えていると、
霄ちゃんが『あっ!』と声を出す。

『わたしの話、そんだけなんです…
電話じゃなくてもいいかなって思ったんですけど…』

そこで、詰まる。

「けど?」


『…その、声、き、聞きたかったんです…

っ遅くにすみませんでした!お疲れ様ですおやすみなさい!!!』

ブツッ


……は、はぁぁぁあ???
な、なんなん!
最後に爆弾落としよったわ!!
お兄ちゃんみたいな存在や言うた後に!!
声聞きたかったて!
下げて上げるやって高度な技術使いよったわ!!
しかもまくし立てて切ったし!!


記者がまた霄ちゃんに接触したということは一大事や。
でも今
俺にはそれ以上の一大事が起きてんねん。


ほんまにこれは、自惚れなんか??
自惚れやないんやないか?

やって、

声聞きたいって

俺も思ってたんやで…??






「ん、はぁーーーーー!寝れんわ!!!」

ヨコか大倉を、または両方をゲームせんか誘いに行こう





今ならどんな奴も
倒せそうや










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