第1章 はじめて(銀時 強引)
だんだん快楽が強まっていく。
これ以上したら、またおかしくなっちゃう……!
そう思ったその時。
「あっ……!」
そこから、ソレは引き抜かれた。
お腹の上に、熱い液がびゅっびゅ、と飛ぶ。
汗ばんだ銀さんが、荒い呼吸を、耳元で繰り返す。
ああ、大変……。
セックスをすると、銀さんはこんなことになってしまうのか。
「だ、だいじょうぶ……?」
心配して、言った言葉だった。
なのに。
「…………」
「はい?」
「ケツむけろ」
「……へ?」
すごい、怒っていそうな、声色で命令された。
「な、なんで……?」
顔を上げた銀さんは、やっぱり何か怒っているような、不機嫌そうな顔をしていて……。
「第二ラウンドと行こうぜ。こっからが本番だからな」
「え、え、だって、いま……」
出したじゃん、これで終わりじゃないの……?
「足腰立たねえくらい、快楽でおぼれさせてやるよ」
「こわいよ、いいよ、そんなの。気持ちよかったし、もう痛くなかったし、なんか怖いよ、何で怒ってるの。わ、わたしが、下手だったから……?」
「下手もなにも、おまえ何もしてねーだろーが」
「あ……! じゃあ、わたしが、まぐろだったから……?」
銀さんが、満足できなかったから? だから、怒らせちゃったの?
「どうしたらいいの? ふぇらとかしたらいいの……?」
おそるおそる聞いてみる。やりかたなんてわかんないけど、舐めることは知っているその行為の名前も。あげてみる。
銀さんは、顔を背けて、頭を掻いた。
「やっぱもういいわ」
え。え……?
呆れられた。
もういいて、なにが。どういうこと?
なんで、わたし、怒られてるの。なんで、嫌われてるの。
涙があふれてくる。
うまくできなかったから。ぜんぜんスムーズにできなかったから、嫌になっちゃったの?
「ちょ、……」
「ごめん、わたしが、うまく、できなかったから……今度は、ちゃんと」
「ちげーって。ダァ! もう!」
いきなり、強く、抱きしめられる。
そして、やさしいキスが、額に、まぶたに、頬におちてきた。
「気持ちよかった」
ほとんど棒読みみたいに、銀さんが言った。