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短編2

第1章 はじめて(銀時 強引)


 だんだん快楽が強まっていく。

 これ以上したら、またおかしくなっちゃう……!

 そう思ったその時。

「あっ……!」

 そこから、ソレは引き抜かれた。

 お腹の上に、熱い液がびゅっびゅ、と飛ぶ。

 汗ばんだ銀さんが、荒い呼吸を、耳元で繰り返す。

 ああ、大変……。

 セックスをすると、銀さんはこんなことになってしまうのか。

「だ、だいじょうぶ……?」

 心配して、言った言葉だった。

 なのに。

「…………」
「はい?」
「ケツむけろ」
「……へ?」

 すごい、怒っていそうな、声色で命令された。

「な、なんで……?」

 顔を上げた銀さんは、やっぱり何か怒っているような、不機嫌そうな顔をしていて……。

「第二ラウンドと行こうぜ。こっからが本番だからな」
「え、え、だって、いま……」

 出したじゃん、これで終わりじゃないの……?

「足腰立たねえくらい、快楽でおぼれさせてやるよ」
「こわいよ、いいよ、そんなの。気持ちよかったし、もう痛くなかったし、なんか怖いよ、何で怒ってるの。わ、わたしが、下手だったから……?」

「下手もなにも、おまえ何もしてねーだろーが」
「あ……! じゃあ、わたしが、まぐろだったから……?」

 銀さんが、満足できなかったから? だから、怒らせちゃったの?

「どうしたらいいの? ふぇらとかしたらいいの……?」

 おそるおそる聞いてみる。やりかたなんてわかんないけど、舐めることは知っているその行為の名前も。あげてみる。

 銀さんは、顔を背けて、頭を掻いた。

「やっぱもういいわ」

 え。え……?

 呆れられた。

 もういいて、なにが。どういうこと?

 なんで、わたし、怒られてるの。なんで、嫌われてるの。

 涙があふれてくる。

 うまくできなかったから。ぜんぜんスムーズにできなかったから、嫌になっちゃったの?

「ちょ、……」
「ごめん、わたしが、うまく、できなかったから……今度は、ちゃんと」
「ちげーって。ダァ! もう!」

 いきなり、強く、抱きしめられる。

 そして、やさしいキスが、額に、まぶたに、頬におちてきた。

「気持ちよかった」

 ほとんど棒読みみたいに、銀さんが言った。
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