第1章 STORY no.1 出会い
ジャーファルside
ふわぁっと潮の香りが王宮の中を風とともに抜けていく。
ジャ「アリババ君たちがいなくなったと思えば新しい客人ですか・・・。シンドリアも賑やかになりましたねぇ・・・・。」
ゴタゴタと客室を片付ける私。
返事が返ってこないのでふと目をあげてみる。
向かいには酒を飲むシンドバット。
ジャ「っつ・・・あんたって人は・・・。反省という言葉を知らないのですか?(黒笑)」
シン「まっまっまぁまぁそう言わずにジャーファル君。
聞いてくれないか?」
ゴトンと酒瓶を机に置くと険しい目を私に向ける。
険しい顔のシンなんていつぶりに見ただろうか・・・?
シン「今日来る客人の名はルピナス 王女というお姫様さ。」
ジャ「それがどうかなさったのです?
王族の一人が来るなんて日常茶飯事じゃないですかシン。」
そうだ。シンドリアには皇子や姫君なんで数え切れないほどきているだろう。それが今更なんだというのか?
シン「その王女。今回はちとまずい奴みたいでな・・・。ジャーファル。一か月程前に起きたアスラニーン王国の事件知ってるか?」
ジャ「しっ知ってるも何もあの国を知らない人何ているわけないでしょう?!?!」
アスラニーン王国・・・・。それは約一か月前アル・サーメンの幹部1000名に国ごと襲われ、1万人に上る死者を出した。そして一夜にして大量の黒ルフとともに幹部たちも一人も残さず消失したという事で一躍有名になったのだ。
シン「アスラニーン王国には王女が一人いてな、それが今回シンドリアにやってくる姫君なのさ。」
ジャ「なっ・・・。そんなことなぜ早く言わないのですか?!?! 」
そうだ。自分の国で一万の死者が出たなんて聞いて普通でいられる人などどこにもいないだろう。まして子供d・・!!!∑(゚Д゚)
ジャ「うおっ?!?!?!」
ものすごいスピードで私の眼の前を白い何かが通り過ぎた。
いや正確には通り過ぎてない。暗殺者としての私は鈍ってませんからねフフッ。
とっさに掴んだ腕を自分の方へ引き寄せる。
ジャ「お前は誰だ? 答えろ。」
その捕まえた何かの方に目をやってみる。
真っ白な髪。その中にある透き通った真っ白な顔。 目はスカイブルーでパッチリとしたまつげが印象的。
ジャ「?!?!」
ー
さてこの子誰なんでしょうかねぇ笑
