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ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第27章 ウェディングプランナー



誕生日に
黒尾さんに電話をかけたのは
すごく勇気のいることだった。

実は、二屋恩駅のホームで、
スマホを握りしめて
一時間くらい、迷ってた。

でももし、
これで黒尾さんに雑に扱われたりしたら、
それこそもう
一生、誰の事も好きにならない、って

私の最後の恋にしよう、って

そんな覚悟で、電話した。

黒尾さんは、
走って迎えに来てくれて
家に連れていってくれて
誕生日に気付いてくれて
たくさん笑わせてくれて

トラウマだったキスも
さりげなく2回も
…塩味と生クリーム味(笑)…してくれて

めまいがするほど幸せだった。

そして今、なぜか二人で
私の家に向かって歩いている。

手を繋いで。

黒尾さんは、
『朝まで一緒にいる。』と
泊まりと、仕事に行く準備までして。

…これはどういうことだろう、と
さっきからずっと考えてる。

面倒見が良い黒尾さんにしたら
痛々しい30歳になってしまった
私に同情して、放っておけない…
という感じなのだろうか。

でも…それで
キスをしたり手を繋いだり、する?

モテ男にとってはそのくらい、
挨拶代わり、みたいなもの?

だって、トーコさんと私は
あまりにもタイプが違う。
ついこの間までトーコさんを
あんなに愛してた人が
"ショートへア・女"くらいしか
共通点がない私を、
異性として見てくれるはずないし。

同情?からかい?責任感?

確認する術は、今のところ、ない。

…うちに来て、どうするんだろ?

やっぱり
セックスするつもりだろうか。
それが目的、だろうか。

もう12時は、過ぎている。
誕生日は、終わった。

"特別な日"ではなくなってしまった。

…黒尾さんに、甘える理由が、ない。
これからどうしていいのかわからない。

くぅっ…
なんでこんなモテ男を
好きになってしまったんだろう。

でも、
最後の恋にするなら。
最高の人だと思う。

この人にフラれるのなら
納得行く。

…30歳の最初の日に、
私は、好きな男に抱かれて、
すぐ、失恋するのだろうか?

30代のスタートがそれって…
不幸すぎる。

やっぱり私は
幸せになる力を
どっかに落っことしてきたに違いない。


…すみません。
幸せに慣れてないもんで、
どうも、思考が簡単に
フラれモードに入るんです。

はい、"痛い女"です…


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