• テキストサイズ

ウェディングプランナー(R18) Hi-Q

第27章 ウェディングプランナー



朝まで一緒にいるには…

時計を見る。
11時過ぎ。

彼女はもちろん
泊まる準備なんか
してきていないし。

今なら、終電に間に合う。

…遠慮なんか、してらんねぇ。
彼女の人生に深入りしたい、って
この間、思ったばっかりだ。

断られたらカッコわりぃ、
なんて考えない。
…てか、断らせない。

『おい、わりぃけど、これ、片付けて。』

テーブルの上の片付けを彼女に頼み、
俺は急いで、泊まりと出勤の準備をした。

訳のわからないままの顔で
ゴミを片付け、皿を洗う彼女。

『サンキュ、間に合いそうだ。よし、行こう。』

鍵をかけ、駅まで急ぐ。
もちろん、彼女の手をつかんで。




彼女の誕生日は、
もうあと少しで終わってしまうけど、

『黒尾さん?』




俺の気持ちは、まだ、
動き始めたばっかりだから、

『ねぇ、黒尾さん?』




今日は、俺、引っ込まねぇよ。
彼女の大事な今日は
俺にとっても大事な1日。

『ねぇ、黒尾さんってば!
どこに行くんですか?』




…終電に滑り込み、
ようやくホッと一息。

『今夜、俺を、アンタんちに泊めてくれ。』

『…え?』

『朝まで一緒に過ごすって決めた。』

『…勝手に?』

『アンタに、断る選択肢、ねぇから。』

『…』

『文句、ある?』

『ない、です。』

『迷惑?』

『いいえ…不思議と嬉しい。』

『不思議にすんな。素直に喜べ(笑)』

彼女も。
今までとはどこか違う。

たくさん回り道をして
もう傷付きたくなくて
愛されることを諦めて

だけどやっぱり、
愛したいし、愛されたい。

世界は広すぎて
出会えない人の方が多いんだ。

目の前にいる誰かを
大切にしていくことからしか、
幸せは始まらない。

ごめん、
うまく言葉が見つからねぇけど
朝まで一緒に過ごして、
俺の気持ち、伝えるから。

…黙って、握った手に力を込める。
彼女も、握り返してくれる。

もう、
手を繋ぐのもイヤがらない。

俺を
信じてくれてるからだと思う。

薄く薄く、
積み重なり始めた信頼。

どこまで積み重ねて行けるか。

お互いの、バランスが、大事。



/ 1378ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp