第17章 本当に大切なこと
美琴side
しばらく経って、私が退院する日が決まった。
退院日が土曜日だったので、文哉もわざわざ
来てくれた。
そして、どこで私が退院することを聞きつけた
のか生徒たちも大勢来てくれた。
女子生徒「先生、もう体調は大丈夫なの?」
男子生徒「ちゃんと俺たちのことを覚えてる?」
女子生徒「いつ復帰できるの?」
男子生徒「先生がいないと寂しいじゃん」
どんどん生徒から質問がきて、あたふたして
いると、
「いっぺんに話しかけたら、先生は答えら
れないだろ!」
と優輝が笑いながら、注意していた(*^^*)
「みんな、心配してくれてありがとう」
「もう大丈夫だけど、みんなに授業するのは
もう少しだけ先になるかな?」
「ごめんね、でも学校で会えるようには
なるよ!」
「これからもよろしくね♪」
と私が答えると生徒たちが
「先生、待ってるからね」
と言ってくれて、嬉しかった(*^O^*)
生徒たちの言葉が嬉し過ぎて、
涙が止まらなくなった。
その様子を見て、
「もう先生、泣かないでよ」
「もらい泣きするじゃん」
と言いながら生徒が抱きついてきた。
嬉しくて、ずっと生徒を抱きしめていると
「美琴、そろそろ離れたら?」
と優輝が嫉妬してきて、可愛かった(>_<)
それを見て
「先生の彼氏ってめっちゃイケメンだよね」
「思った! どうやってゲットしたの?」
と女子生徒が騒ぎだした。
私は恥ずかしくて、黙っていると
「大学の時の友達だったんだ」
と優輝が説明してくれた。
「え、本当に彼氏さんなんですか?」
「じゃあ 坂口先生は彼氏じゃないの?」
と訊かれたので、私が
「涼介も大学時代の友達だけど、違うよ!」
「それに、涼介も今はちゃんと彼女いる
しね(笑)」と答えると、
「あー、あの時は本当に迷惑なやりとりを病室
でしてたな、でもやっと落ち着いたよな(笑)」
と呆れた顔をしながら言った。
すると、生徒たちは
「えー、先生を狙ってたのに!!」
「絶対に七瀬先生が好きだと思ってたのに!!」
「すごくがっかりなんだけど」
と涼介は生徒たちにいじられて、
言われ放題だった(笑)