第3章 男子の醜い戦い
美琴side
今日、生徒が授業中に携帯を鳴らしてしまった。
放課後、職員室に来るように伝えると、
「え~ 先生 見逃してよ!」
携帯がないと生きていけない(T^T)」
と言ってきたので、
「放課後に来ないと携帯を返すのが、
どんどん遅くなっちゃうよ!」
と言うと渋々 納得していた。
放課後に、携帯を鳴らした生徒が職員室に
来てすぐに。
「先生、お願いだから、携帯を返してよ!」
と生徒が騒ぎだした。
「ダメに決まってるでしょ。
反省文を書いて、一週間後に親御さんに
返すから」と私が答えたら
「どうしたら返してくれるの?」
となかなか納得せず、反省文も書くのを
待っていたら飲み会に遅れてしまった。
私も携帯がないと生きていけないほうだか
ら、生徒の気持ちが分かるからこそ厳しく
叱るのに疲れた。
遅れたけど、みんな気にしてなくて、
文哉は先に帰ったけど(笑)
昔に戻ったみたいで楽しくなって、
カラオケまで行ってしまった。
それから、しばらくして眠たいのを
我慢していると
「美琴、今日は眠くなるの早くね?」
と要が訊いてきた。
「授業中に生徒の携帯が鳴ってしまって、
放課後に生徒がどうしても返して欲しいと
いうのを納得させるのに疲れたの(T^T)」と
説明をした。
「でも、それって自業自得じゃね?」
と要は言った。
「でも、携帯がないと生きていけないって
いう気持ちは分かるんだよ。でも、校則だか
らしかたないんだよね(笑)」と言うと3人は
笑っていた。
なぜかみんなに「美琴らしい」と納得された。
「眠いなら、俺の膝とジャケットを貸すから
寝ろ」と要に無理やり寝っ転がされた。
しかし、私の眠気も限界で、要の膝枕で寝て
しまった。
それが、原因で3人が揉めることになるとは
知らず(笑)