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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第60章 【烏と狐といろいろの話 その1】


「出来るなら起訴したいとこだな。」

月島がドン引きしたところで、その親友の山口忠がでも、と口を挟んだ。

「その、よくOKしましたね。美沙さんも縁下さんも。」

高校バレーボール界最強双子の扱いが、完全にただのおもしろ面倒くさい人になっている点は深く考えてはいけない。

「美沙は来てもらえるのは嬉しいって言うから条件つけた。事前に稲荷崎の角名君から美沙のSNSに緊急連絡があってさ、2人で相談して先に決めといたんだよ。」
「仲間から先に連絡されちゃうのってどうなの。」

3年の東峰旭がポツリと呟く。

「心づもりしてもらったほうがいいって思ったんだろうなあ、連絡した方は。」

主将の澤村大地が苦笑したところで、1年の日向翔陽がそれでと口を開いた。

「縁下さん、条件って。」
「ああ、2人を監督する人が同伴するならいいよって。」
「親御さん限定じゃないんスか。」
「本当なら影山の言うのが一番いいんだけどな。親同伴は嫌とか言いかねないだろ、あの2人。」
「って言われちゃってるけど影山的にはどうなの。」
「なんで日向に聞かれなきゃなんねえんだ、それにわかるかよ、んなもん。」
「私は縁下さんが言うのわかる気がしちゃいます。」
「仁花ちゃんも直接騒動に巻き込まれてるもんね。」

ユース合宿でも宮侑と関わっている1年の影山飛雄、マネージャーの谷地仁花と清水潔子にまで言われてはどうしようもない。

「それで」

成田が先を促した。

「OKしたってことは向こうがちゃんと同伴者決めてきたんだよな。」

力は、ああ、と答える。
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