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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第40章 【トラブルドゥトラベリング】その6


「何でお前はいっつもこうなるかな。」
「知らんもん。」
「他に何かされてないか。」
「や、別に。」

言いながらも義妹の体が多少震えたのを感じたが今は不問としてやることにする。
力はそう、と微笑み義妹を抱きかかえたなりでまたベッドに倒れ込んだ。

「影山に宮君達の連絡先聞こうかな。」
「やめたって。」
「じゃあ美沙、向こうのSNSの垢教えて。」
「クレーム入れる気まんまんやんっ、なんぼなんかて(いくらなんでも)アカンてっ。」
「ちっ。ところでこれは及川さんに誤爆してないだろうな。」
「してへんよ。」
「まぁしてたらあの人が静かにしてる訳ないか。お前のトコに通話するか下手したら俺のところにかけてくるだろうな。」
「流石に怒られるで。」

美沙は言いながら甘えたモードで義兄にお決まりのスリスリグリグリをし、力は拒まずされるがままにする。

怒られはしなかったが縁下兄妹のこの会話の間、及川は家で派手にくしゃみをしていた。


その後日のことである。
烏野高校男子排球部の部室にて、谷地以下1年生達のほとんどがプルプルしていた。

「これ、どういう事。」

にっこり笑って尋ねる縁下力の片手にはスマホ、画面には宮兄弟と宮兄弟に無断抱っこされた義妹の写真が表示されている。
嫌がる義妹を圧力で押し通して転送してもらったのだ。

「ひぃぃぃ、いえあのそれはっ違うんですぅぅぅぅ。」
「縁下さん、俺等も予想外でっ。元々ええと、侑さんだっけ、の方が一緒に撮ろうとしてて、ね日向っ。」
「そーですそーですっ、んでもう1人の人が乱入しちゃって何か勝手に抱っこになってっ。」
「俺は宮さんにちゃんとまずいって言ったっすっ、ままコが縁下さん以外駄目って知ってっからっ。」
「僕もご勘弁頂きたいですね、先に無茶だと申し上げてましたんで。それに向こうの強引さが規格外過ぎて身内も止めるの諦めてたレベルでしたし。」

それでも納得できかねるため力はしばらく目だけ笑っていない笑顔で1年生達を見つめていたがやがて部室にやってきた成田がああっと声を上げて力の方を掴む。
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