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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第36章 【トラブルドゥトラベリング】その2


「お久しぶりっす。」
「久しぶりー、元気しとったぁ。」
「病気は基本しないっす。」
「せやろな。で、飛雄くん何でまた京都に来てるん。」
「俺ら修学旅行で。」
「へー奇遇やなぁっ、俺らもやねんっ。ほら、あっち俺のチームメイト。」
「どうもっす。」
「あ、そういや飛雄くん1年やんな。」
「そうっすけど。」
「ちゅうことはもしかして」

美沙は影山と宮侑のやり取りの間、月島と山口に隠れるようにして後ろを向いていたので侑の様子が見えていない。
しかし侑は影山の肩越しに後ろの方で待機している烏野男子排球部1年生達の方をじーっと見てにんまりしている。
やがて侑は動揺する仲間などどこ吹く風でズンズンと近づいてきた。

「影山はともかく僕らに何か御用ですか。」

月島が冷たく言うも宮侑には効かないらしい。ちょっと待ってくださいと叫ぶ山口を押しのけて彼は隠れている美沙の方を覗き込んできた。

「もしかして、ままコちゃん。」

見つかったとわかった時点で美沙はもう頭が真っ白だった。

「さ、さよです。」

今時若い関西人でそんな言い回しをする奴はいない。
が、宮侑はそこに突っ込むこともなくおおおおおおと感動の声を上げた。

「マジでーっ、やった生ままコちゃんやっ。」
「早口言葉かっ、語呂悪いっ。」
「お、早速突っ込んでくるやん。」
「あ、ええと」

美沙はハッとした。まともな挨拶の前に突っ込みを入れてしまうとは自分の性質がうらめしい。

「何ちゅうかその、リアルでは初めまして。烏野高校パソコン部1年縁下美沙です。兄の力が影山らと同じ男バレです。」
「初めましてー。かったいなー、オンラインであんだけ喋ってるから今更やん。」
「ままコは人見知りなんで。」
「あと写真では地味思たけど現物意外と可愛いやん。って何なんその目。」
「ままコは慣れない人に見た目褒められたら警戒するんス。」
「影山君、余計な事言っちゃ駄目っ。」
「えー悲しー。」
「残念ながらますます警戒させてますよ。」
「何や飛雄くんの仲間微妙に腹立つ奴おんな。」
「こいつは俺も腹たちます。」
「王様に言われる覚えはないね。」
「ふーん、とりあえずままコちゃんてリアルでも手強いんやな。」
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