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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第35章 【トラブルドゥトラベリング】その1


「確かにおめーの妹は最近どういう訳だか他校引き寄せる磁石体質でもあるがそこまで心配してたら学校にもこれねぇだろが。」

何ということか、縁下力が田中にまともな突っ込みを入れられている。おまけに主将の澤村大地以下3年生と日向翔陽以下美沙と同じ1年生も一緒にうんうんと頷いていた。

「優しいのはいいけどあんま人を疑わない奴を妹に持った俺の身にもなれよ。」
「いや俺は妹通り越して幼児相手くらいの過保護対応をする兄貴を持った縁下妹に同情する。」
「成田、田中が頑張ってるぞ。」
「これで西谷も参加したら世も末だな。」
「おい一仁、どーゆー意味だっ。」
「そのまま。」
「何おうっ。」

成田に弄られた西谷がガウガウ言っている中、力はとうとうこう呟いた。

「行くのよせって言おうかなぁ。」

爆弾発言だった。当然被弾した男子排球部の面々は途端に混乱する。

「えええええええ、縁下さんそれは駄目ですよおおおっ。」

義妹と同じクラスの谷地が叫んだ。

「あああああの美沙をはみ子にしちゃうんすか、可哀想ですっ。」

日向翔陽も叫び、美沙・谷地とは隣のクラスの山口忠も続く。

「そうですよ縁下さん日向に突っ込まれたらおしまいですっ。」
「山口どーゆー意味だよっ。」
「あ、ごめんつい勢いで。」
「王様も何か言ったげたら、ままコさんには何気に世話になってるデショ。」
「てめーに指示されたかねぇ。」

山口と同じクラスの月島蛍、そして日向と変人コンビと称される影山飛雄はいつもどおり若干バチバチするものの影山も流石に思うところがあったらしい。

「え、縁下さん、ままコも修学旅行、楽しみにしてると思うっす、た、多分。」

こういうことには疎(うと)い影山にしては頑張った。

「縁下、美沙ちゃん泣かせるの。」

3年マネージャーの清水潔子まで参加した為、主将達も勢いづく。
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