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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第33章 【強引g his way】その4


「有り体に言えばセクハラして怒らせた、だよな。」
「俺も隼人の言う通りだと思う。工も言うに事欠いて困ったもんだな。」
「立場上俺が止めに入るべきか。」
「やめた方がいいと思います、余計ややこしくなる恐れが。」
「そうか。」
「スガ、俺らはどうしよう。」
「木下と成田が静観してる位だし面白そうだからまだ見てよう。」
「いや面白そうってそんな。だ、大地も何か言ってやって。」
「まぁ縁下も一緒に暴走したら、な。」
「お前もかっ。」
「兄さん、五色君に何とか言うたってっ。」
「うん、セクハラ発言はやめてもらおうかな。でも美沙、お前は落ち着きな。」
「おらっ工謝れっ。」
「え、あ、う。」
「何でこーなんだよっ。」

田中までもが突っ込むひどい以外何ものでもない大騒ぎ、コーチの烏養繋心は無表情で見つめているが全体的にプルプル震えている。
嶋田と滝ノ上は半笑いなのだが状況についていけていないのは明らか、冴子はおーやっとるやっとると感心して眺めていて頭を抱える弟にはお構いなしだ。

とうとうパニックが頂点に達した美沙が五色に突撃しようとした所を力がこらよせと引っ張った所で

「でえええええいっ、うるっせえええええええっ。」

それまで黙っていた烏養がとうとう声を上げて烏野、白鳥沢両校とも途端に静かになった。

「おら縁下妹っ、てめーは兄貴と一緒にとっととこっち来いっ。お前らもだ白鳥沢、早いとこそいつ引き取れっ。」

縁下力はすぐに義妹の手を引いて烏野の皆がいる所につれていき、自分達の監督よりずっと年若い兄ちゃんに怒鳴られてポカンとしていた白鳥沢側も我に返った瀬見と白布が急いで五色を引っ張っていく。
怒鳴った後の烏養の足が若干震えていた事は誰も気づいていない。

「ったくもうお前は」

まだ密かに足を震わせつつ烏養は美沙を見下ろして言った。

「田中や西谷じゃねーんだ、いちいちややこしい案件起こすな。もっぺんケツ叩かれてーか。」

美沙は飛び上がって思わずスカートの後ろに手をやり、一方で巻き添えを食った田中と西谷がガーンッとショックを受けている。そこへ冴子がちょいちょいと声をかけた。
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