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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第28章 【パニック at the 文化祭】後編 その4


それと縁下美沙は女子マネ陣と写真を撮った後もまさかのオーダーを受ける羽目になっていた。

「美沙さんっ。」
「あ、山本さん。」
「そのっあのっ。」
「何でしょ。」
「虎、頑張れっ。」
「いいいい一緒にお写真をっ。」
「私で良ければ。」
「やったあああああああああ。」
「美沙次俺なっ。」
「アリサさんに送るんやったね。」
「忘れたら怒られるっ。」
「どないやの。」
「ままコちゃーん、次は若利クンと俺ねーん。」
「何で天童さんが、っちゅうかそもウシワカさんてっ。」
「面白そうだから記念ー。」
「訳わからへん。」
「お前の兄には許可を取ったが。」
「ちょお兄さんっ。」
「今何時かな。」
「ごまかしとるしっ。」
「美沙ちゃーん、ラストは俺だからねっ。」
「宮城のNo.1セッターと3大エースの1人がままコさんファンとは意外過ぎだな。」
「俺が一番頭痛い。何でこうなったんだか。」
「あとままコさんが及川さんに抱きつかれそうになってるけど。」
「赤葦君それ早く言ってっ。」

そんな最大規模の混沌と混乱を経てこの日烏野高校の文化祭は幕を閉じたのであった。


「死ぬかと思た。」

その日の夜、縁下美沙は自室のベッドに転がっていた。化粧は既に落としている、服は既にいつもどおりの地味かつ全体的にゆるめのやつだ。そして当の本人は言うまでもなく疲労困憊している。

「俺もだよ。青城はまだしも伊達工、白鳥沢、おまけに東京勢までくるなんて。まあ青城に関しては、ね。」
「兄さん、もう影山は許したって。」
「お前がそういうなら仕方ないな。」
「てかあのカオス私のせぇなん、モテ島君が私のせいやってしきりに言うてやかましかったんやけど。」
「どうだろうな。」
「兎にも角にも疲れた。」

美沙は呟いて抱きしめていたきのこキャラのぬいぐるみにぼふっと顔を埋める。
そんな義妹の背を力はポンポンとする。

「お疲れ様。」
「兄さん。」
「何。」
「言うても面白かったことない。(面白かったと思わない)」
「まあ、面白いとも言えるかもな。」

義妹はとろんとした目で力を見つめやがて目を閉じる。すぐ聞こえてきたのはすぅすぅという寝息だ。
力は微笑んでそんな義妹をしばし見つめていた。
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