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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第28章 【パニック at the 文化祭】後編 その4


どうにも妙な会話に空気が和んだ。しかし普通に考えるとあり得ない光景に烏野、青城、伊達工、音駒の大方は引き続き静観している。その中で

「すっげぇぇぇぇぇぇ。」

木兎が1人目をキラキラさせていた。

「ままコがウシワカとめっちゃ喋ってるっ、あかーし見たかっ。」
「ええ見えてますよ、しかし何だか独特の雰囲気ですね。」
「兄貴が何気に慌ててるぞ。」

おーおーといった様子で見つめる木葉にそりゃなぁと猿杙が呟く。

「天下のウシワカにあんだけ堂々と名乗るわ駄弁るわボケるわじゃあ。」
「いつもああなのか。」

鷲尾が東峰に尋ねて東峰はいやと答える。

「俺も普段そこまで見てないからよくはわからないんだけど美沙ちゃんは何気に腹くくったら強いからなぁ。」
「そういう問題なんですか。」

ビビりながら尋ねる尾長に菅原が苦笑する。

「まぁ美沙ちゃんだから。」
「結局そこか。」

小見も冷や汗を流す中当然女子陣も反応している。

「すごいー、久々にウシワカだよ生ウシワカー。」
「雪絵あんたね、生キャラメルみたいに言わないの。」
「えー。にしても美沙ちゃん凄いねー、もしかして地元で顔広いのー。」
「ええと、何だかよくわかんないうちにそうなっちゃったみたいで。」
「日向並みに行く先々で他校と何か起きるみたい。」
「リアルでバイト先に突撃されちゃってますしね。」
「うちの二口についてはホントすみません、美沙さんにすぐ絡んじゃって。」
「私が言うのも変だけど気にしないで。」
「リアルでバイト先にって何よ。」

ここで女子陣の会話を聞きつけた黒尾が口を挟み、谷地がええととドギマギしながら以前縁下美沙が短期バイトを引き受けた結果他校がぞろぞろ来店した件を説明する。

「ロリリボンは磁石か。」
「さぁ。」

たまたま近くにいた成田が苦笑で応対していると木下があ、と声を上げた。

「成田、もっと面倒なことになった。」
「今度は何。」
「青城と梟谷の主将陣が乱入した。どっちも副主将が止めにかかってるけど全然効いてない。」

黙って微笑むだけの成田、しかし口をつぐみこめかみから汗が伝っている様は明らかにもう俺知らないと語っていた。
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