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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第24章 【パニック at the 文化祭】中編


という訳で烏野高校文化祭は幕を開けた。開場早々外部から人がやってきている。他校の生徒も多く来る為に教師陣は学校同士の喧嘩が起きないようにと警戒している。

そんな中1-4と1-5合同のコスプレ喫茶はなかなかの人気だった。

「いらっしゃいませー。」
「2名様ご案内でーす。」

客とコスプレ接客担当達でわいわいと盛り上がる中、縁下美沙がロリータ姿で接客をしている姿が見られる。はたから見ればノリノリだ。

「美沙さんすっごい頑張ってる。」

作業の合間を縫って谷地がこそりと呟いた。

「くじで当たった時はあんだけ動揺してたのにね。」

アハハと笑うのは山口である。

「まったく、ビビリの人見知りの癖に毎度開き直ったら無駄に強いよね。」

呆れたように言うのは勿論月島だが心なしか笑っているように見えなくもない。

「でもああっ、誰か勝手に美沙さんの手握ってるっ。」
「やばいよ美沙さん慣れない人にやられたらすぐふぎゃあって、あれなってない。」
「良かったぁ、ちゃんと流してる。」
「2人とも心配しすぎ、いくらままコさんでもこういう時はわきまえるデショ。とはいえ」

月島は呟いた。

「ままコさんを知らない男性客が結構食いついてるのは予想外。」

その月島の視線の先にはロリータ姿の縁下美沙を目で追うまたはアレ誰だとささやきあっている男子生徒らの姿がある。

「何か嫌な予感がしてきた。」

月島のそれは巷ではフラグと呼ぶ。


さて、一方美沙の義兄である力は空き時間を見つけて客の中に他校の生徒が多く混じり始める頃合いに1-4、1-5が合同でやっているコスプレ喫茶に足を運んでいた。言うまでもなく義妹が無事か様子を見に来たのである。

「心配性だな。」
「過保護の極みっすね、縁下パイセン。」

勿論成田と木下もついてきている。

「何とでも言ってろ。」
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