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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第22章 【大人になってもご用心】


その後はまた皆わいわいやっていて、美沙は及川のセクハラから守られるべく谷地と一緒に清水の保護下でもしゅもしゅとまたお菓子を食していた。義兄の力は一旦落ち着いて普通に矢巾や渡あたりと話していて木下ら2年仲間もやれやれと安心、1年は日向が犬かお前はと言いたくなる勢いで金田一や国見に寄っていて国見には避けられまだ少々固い影山を山口がそっと促し月島は微妙に距離をおいている。3年連中はさりげなく火花を散らしながら話していて1人東峰がたじたじしている。

異変が起きたのはしばらくした頃だった。

「あれ、美沙さんどうしたの。」

谷地が尋ねている。というのも縁下美沙は何だかぼんやりとしていた。もともと波乱に満ちた経験をしている割に呑気ではあったがそれでも妙だ。谷地が様子を見ている間に美沙は振り返る。

「やっちゃあん。」
「え。」
「つーかまーえたー。」
「ほぎゃあああああっ。」

谷地が素っ頓狂な声を上げるが無理もあるまい。というのも美沙はいきなり谷地に抱きついたのである。おまけに頬ずりまで始めた。

「やっちゃんええなぁ、いっつもかわいー。」
「ちょちょちょ美沙さんっ。」
「すりすりしたるー、えーい。」
「わあああやめてどうしたの美沙さんおおお落ち着いてえええええっ。」
「仁花ちゃん、どうしたの。」
「清水先輩っ、美沙さんが美沙さんが何か変ですぅぅぅぅ。」

涙目で訴える谷地、清水はすぐにやっちゃあんと言いながら谷地にしがみついて離れない美沙を見てなるほどこれはおかしいとすぐに思ったという。

「美沙ちゃん、どうしたの。」
「あ、しみずせんぱい。」

上がった縁下美沙の顔は何だか頬が上気していていつもならあまり変わらない表情がフニャッとした笑顔になっている。

「せんぱいはいっつもきれー。」

喋り方もふにゃふにゃで舌足らずだ。

「美沙ちゃん大丈夫、何か変よ。」
「変ちゃうもーん。えーいっ。」

人の心配を他所に美沙は谷地を離したかと思うと今度は清水に飛びついた。予想外過ぎた為に清水は反応が遅れそのまま美沙に抱きつかれたまま一緒に倒れてしまう。
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