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【ハイキュー】エンノシタイモウトこぼれ話

第16章 【どうしてこうなった】中編


結局武田から話が行って青葉城西側にも—やや強引に—了承してもらった所で縁下美沙はそのまま青葉城西の体育館二階に上がって試合を見学する羽目になる。だがしかし当然落ち着ける訳もない。他にも観戦しに来たらしき青葉城西の生徒連中が電脳少女の文字入りティーシャツを来て肩からはガジェットケースを下げているしかも明らか汗がまだひききってない約1名を見ては何やら言っているのだ、落ち着けるはずもなかった。
おまけにウォーミングアップが始まるというのに、

「ままコー、ひさしー。息してっかー。」

早速花巻に声をかけられた。たちまちのうちに他の連中に注目され、当の縁下美沙はビクゥッとして柵に捕まってしゃがみ込んだままぎこちない笑顔でうんうんと頷くしかない。隠れたい、正直隠れたいが物理的に無理である。で、花巻が声をかけるとなるとこの男が黙っているはずもなかった。

「美沙ちゃあああああんっ、」

及川だ。満面の笑みで手をブンブン振りながら跳ねている。

「リアルじゃひっさしぶりいいいいいいっ。」

しかもこいつはあろう事か投げキッスなんぞまでした。

「ふぎゃああああっ。」

たまりかねた美沙は叫んでしまった。それだけで済んだら良かったがそのまま勢いで後ろにズザザと下がって壁に背を打ちつけて涙目になる。下では岩泉と溝口が同時にこのボゲェッと怒鳴る声が聞こえ、烏野側からは縁下やめろ落ち着けっと叫ぶ木下の声と今日くらいはシスコンしまっとけよっと成田の声が聞こえる。及川は美沙ちゃんに叫ばれちゃった何でショックと騒ぎ出して岩泉にどつかれちらりと見えた限りでは京谷が密かに手を振ってきてそれには一応振りかえし、国見がお前が来るとろくな事がないと言いたげに美沙を睨んで金田一にやめろと言われていた。おまけにレギュラー以外のメンツにも注目されるしでとうとう二階にいる連中にも只事ではないと認識されたらしい。
女子バレー部らしき生徒に声をかけられてしまった。及川があんなになるなんてあんた何者と言われた美沙は顔を真っ赤にして思わずこう口走った。
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