• テキストサイズ

【ハイキュー】ウシワカイモウト

第53章 ・思い、請い、誓い、そして


「何かと申しましたが結局のところ兄様に来ていただいて良かったです。」
「そうか。」
「彼岸の両親も安心してくれると思います。」
「そうか。」
「幸せすぎて少し怖い気もします。」
「一言余計だ。」
「申し訳ありません。」
「そうならない為に俺がいる。お前もそうではないのか。」
「そのつもりでおります。」
「それでいい。」

日はますます傾いていき、ただでさえ差がある兄妹の影が伸びてますますちぐはぐになる。それでもその影は繋がっている。

「あら、電話が鳴ってる。メールが来たようです。」
「そこの道の端に行こう。」
「すみません、兄様。」
「歩きながら携帯を開くのは良くない。」
「ありがとうございます。すぐ済ませますからお待ちくださいね。2通も来てるなんて珍しい。これは、あ、五色君からだ。何でお休み開けの小テストの範囲聞いてきたんだろ、授業中に寝てた感じじゃなかったのに。これは瀬見さん、また天童さんにお洋服を笑われたみたいです、お気の毒に。」
「そうか。」
「あれ、もう一通来た。あら、写真。面白い形の雲。あの兄様お顔がひどいです。」
「ヒナタショウヨウといつの間に連絡先を交換していた。」
「先日もたまたま会いまして流れで。そんなお顔をなさらずとも日向だってお友達ですよ。」
「どうにも気に入らない。」
「また。いい加減にしていただかないと大平さんか瀬見さんに叱っていただきますから。」
「言うようになったのは成長なのか。」
「ご想像にお任せします。」
「そうか。」


長い長い夢の先もまだ繋がっている。



ウシワカイモウトイモウト 第一部 完




第二部へ続く





※液晶画面越しの皆様へ
エンノシタイモウトシリーズを上回る栞、レビュー、拍手等ありがとうございました!作者は感涙するしかありません。第二部も頑張ります。お楽しみ頂ければ幸いです。

2016/03/12 くーぱちより
/ 274ページ  
エモアイコン:泣けたエモアイコン:キュンとしたエモアイコン:エロかったエモアイコン:驚いたエモアイコン:なごんだエモアイコン:素敵!エモアイコン:面白い
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp