第22章 クリスマスプレゼント
「理緒!クリスマスの予定は?」
「24日は家族と過ごして25日は友達とパーティするよ!」
……ってことは彼氏は居ないんだな?
「理緒は彼氏欲しくねーの?」
「彼氏~?そりゃ欲しいけど……。」
理緒にアピールするなら今しかない!
「はいはーい!ここにお買い得な光太郎が居ま~す!理緒!彼氏として買うたろうとか思わないかい?」
決まったぁぁー!
イケる!イケるだろ!?
「………………。」
あれ?この間は何!?スベった?
一応光太郎と買うたろう掛けたのに!
「理緒何か喋ってよ~!無言は辛いんだよ~……」
「……フフッ、今のダジャレ?ねぇ木兎買うと何か特典付いてくるの?」
く、食い付いた!!
「俺を買うともれなく永遠の愛が付いてくるぞ!この特典今だけだぞ!」
さぁ今すぐ俺の胸に飛び込んで来い!
俺は理緒がいつでも抱きついて来てもいいようにバッと腕を広げ構えると彼女は俺の前に立った。
こっ、これは抱きしめても良いって事なのか!?
「ねぇ、木兎。中腰になって?」
「えっ!?……ああ……」
違った……。
俺は理緒の言う通りにちょうど目線が合うように中腰になると彼女はニィと口角ををあげ喋り始めた。
「……本当木兎ってブレないね。
私が買わなかったら絶対売れ残りそう。
……しょうがないから買ってあげるっ♪」
言った瞬間理緒は俺の首に腕を絡ませ
キスしてくる。
思いもしない展開で俺は何も出来なかった。
「ヘヘッ、ビックリした?」
ちょっと頬を赤くさせいたずらっ子の様に笑う理緒を俺はギュッと抱きしめた。
俺は夢を見てんじゃねーのか?
離したら居なくなっちゃうんじゃねーのか?
そう思うと俺は抱きしめる腕を離せなかった。
「……木兎ちょっと苦しいから離して……」
「ヤダ!離さーん!」
一足早いクリスマスプレゼント。
俺にとっては人生で一番嬉しいクリスマスプレゼントだ。