第25章 時間

「私の知らない間に赤の王が変わっててびっくりしたのだけれど？」







「あれ？言ってなかった？周防尊は学園島での騒動の間に亡くなったんだよ。宗像礼司のとどめによってね。」


「・・・そう。周防は人間として死ねたのね。」


「ダモクレスダウンを起こさないための苦肉の策。」


「友達を斬るって、どんな気持ちだったんだろうねぇ。琥珀？」



琥珀「私に聞かれたってわかりっこないわよ。友達を斬った事がないもの。そういう志摩は分からないの？」


志摩「残念ながら友達と呼べる人間はもうこの世にいないからねぇ。再会する前に死んじゃってたや。」


琥珀「それもそれで物騒だわ。・・・ま、いずれにせよ他の王に接触出来たのは良かったわ。」



志摩「女王は見つけた？」



琥珀「残念だけど、ストレインが多すぎて分からなかったわ。女王は本当にあの場にいたの？」



志摩「いなかったらダモクレスの剣は出ないよ？」



琥珀「・・・それもそうね。ところで、そんな志摩は女王の目安はついてるわけ？」



志摩「もちろん？会ってるからね。」



琥珀「・・・は、なにそれ。ズルいわ。」



志摩「女王とは呼んでないさ。あの子はまだ不安定だしね。」


琥珀「・・・そう。じゃあ何処に行けば会えるのか言ってくれない？」


志摩「残念だけど、琥珀じゃ入れないと思うよ？」


琥珀「何でよ。」





「御柱タワー、だからでしょ。」




志摩「大正解。さすが月。」



月「・・・別に。」


琥珀「御柱タワーじゃどうしようもないわね。アレ、この前の襲撃のせいで更にパワーアップしたそうじゃない？私の技術じゃ無理。月、手伝ってくれない？」


月「ヤ。」


琥珀「・・・分かったわよ。自分で見るわ。」


志摩「女王は、探してるんだよ。」


琥珀「？何をよ。」












志摩「女王の大事な大事なものさ。」