• テキストサイズ

Zuwachs

第2章 J2降格1年目


チームが降格し、誰もが1年での昇格を願っていた。
完全移籍を果たした俺も、背番号が変わり、裕紀がいなくなったこともあり、名前を呼ばれるのが紛らわしくなくなった。

しかし・・・思うようにチームが軌道に乗っていかない。監督の采配?確かに、それもあるだろうが・・・。
イマイチ、チームにまとまりがないように感じた。

そして・・・1つの決定機。ヒロキの移籍だ。これはかなり決定的だった。何しろ、彼はこのチームの主軸とも言える選手だ。彼がいなくなれば、主要の攻撃が出来なくなるということが目に見えていた。それだけでなく、チームの対応にも苛立ちが感じられた。ヒロキが海外でプレーしたいならしかたない。送り出す、という割には、返事が来ない。しびれを切らした彼は、直接行ってしまった。そのせいで、移籍前の挨拶もなしで、事後報告等になってしまった。チームへのファン、サポーターの疑念は増してしまったことだろう。

もう1つは、土壇場になっての、監督解任劇。残り数試合となっての監督解任。新監督にはこのチームのOB・ヒロシさん。正直、この数試合でチームがまとまるとは思えなかった。ましてや、昇格出来るかどうか?ということも。
事実、俺達は2位という自動昇格圏から落ちたばかりか、プレーオフの1試合目で敗北を喫するという、最悪な結果を招いてしまった。俺は、この時のことを忘れないだろう。
/ 9ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp