第4章 私とミカエラ
ミカエラはよかったと言って顔を離してくれるかと思った。
だけど、顔はまだ近い。一向に離れる気配なし。
「傷跡残っちゃってる」
そうつぶやくと同時に首筋に生温かい感触が?
え?
「朝ごはんにしよっか」
何事もなかったようにミカエラは言う。
でも、でも、でも、、、首筋には湿り気があるし、これ絶対舐めたよね?私は1人でパニックになってるだけだった。
もう今更聞けないし、パニックになってるのがバレないように必死だった。正確にはいえば、必死に優の話をした。
覚えてる記憶の中で、必死に優の思い出を話した。
冷静に考えれば、こんなに必死になる方が余計怪しくて、おかしい。
そんなこと分からないくらいパニックになっていた。