第11章 終わりは
「グレン中佐。お願いがあります」
「おぉ、みやびか。珍しいな」
グレンは、私の隣にいたミカをチラリと見ると全てを察したようだった。
「ミカを日本帝鬼軍に入れてください」
グレンは声を出して笑った。
「面白いこと言うなぁ」
「私たちは本気です」
グレンはしばらく黙った。
そして、ミカの方を向いて言った。
「帝鬼軍にはいってどうするつもりだ?吸血鬼を殺せるのか?」
「それが命令ならば殺します。しかし、僕は人間と吸血鬼との戦いに終わりを告げたい」
「ほう」
グレンは興味深くミカの話を聞く。
そして、ロッカーの中から何かを取り出した。
「これを明日から着ろ」
グレンが取り出したのは帝鬼軍の制服だった。