第10章 記憶
優がフェリドの頭を撃った。
倒れるフェリド。
「行くぞ。みやび、ミカ」
優はミカを抱えようとする。
「優。僕はもう無理だから、、だから、、みやびを頼む。ごめんね、みやび」
「ミ、ミカ!!嫌だ。約束したじゃん」
泣きじゃくる私にミカは微笑みかける。
「みやび、大好きだったよ」
私は必死にミカの名前を呼んだ。
「みやび!!」
優の声で私は我に帰った。
そして、半ば強引に優は私を連れて走った。
ミカが死んだそういうことで、ここまでの記憶を失ってしまっていた。
そして、私は優に執着するようになった。
これまでは、ミカばっかりだったくせに、ミカのことまですっかり忘れてしまって、ミカと接しているかのように優に接した。