虹彩異色症の女神さんは2人の炎に愛されました【エース・サボ】
第9章 覚醒力
「アリス!!」
『エース!ほら見て!!』
アリスはエースの下へ駆けた。
「おわっ!これが情報か!?助かった、ありがとう!」
『いいのいいの!楽しかったし』
「楽しかったってお前なぁ」
『役に立ててよかったわ!』
エースはアリスを抱きしめた。
嬉しさか、アリスが無事だったからか・・・。
その腕に温もりを感じていた。
『エース・・・苦し!』
「あ、ごめん」
『そうだった、これリヴィア王国の文書』
アリスが取り出したのはリヴィア王国のことが淡々と書き記された紙だった。
アリスはそれを広げて見せた。
「たいしたことはないだろ」
『うん、ほとんど知っていること』
「ま、そいつはしまっとけ」
『そうする、役立ちそうだからね』
平和でいられるはずだった2人の愛。
これがこの後坂を下ることになるなんて思いもしなかった。