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六つ子にお兄ちゃん!?

第3章 皆のお話


『…誰からいくよ…とりあえず一松以外だな…こいつは最後だ…』
といいながら少しずつ近づきまずは十四松に近づいた…いつも騒がしい十四松がすごい静かだ…

『十四松…?』
十)…
十四松は喋らない…しかし俺は確かに見てしまったいつものように焦点があってない目…大きく開いた口…しかしその目には涙を溜めてポロポロと流している…今の十四松ではない昔の十四松が少し見えた気がした…

『十四松…泣くなよ…』
十)アイ…兄さん…?
『どしたよ…?』
十)なんでも…ないよ?
そんな風に笑う十四松をみて俺は苦しくなる…昔から優しいやつだった…人より気を使うやつだった…

『十四松…なんかして欲しいことある…?俺出来る限りのするぜ?』
十)兄さん…ならね…

もう…いなくならないで…
『…!』
俺は改めて勝手にいなくなったおれを恥じた…泣きながら笑う十四松…笑わなくていいよ…
ギュッ…
十)…兄さん?
『ごめんな…いきなりいなくなって…寂しかったな…もういなくならかいから…絶対にそれは守るから…今は泣いとけ…』
昔から優しいやつだった…それでもって誰よりも人に気を使いそれで…誰よりも寂しがり屋の十四松…
十)あっ…あっ…
いっつも声も出さずに泣いてた…
十)あっ…ふぅ…っ…
人知れず…はしっこで…
十)アイっ…兄さんっ…!
誰にも知られないように泣いてた…
十)ああっ…
俺ら兄弟の前でもほとんど泣かなかった…
十)あああああ…っ!アイ兄さん…っ!もう…っ!
ごめんな十四松…寂しかったな…だから…
十)ひぁっ…ふう…っ!ううう…っ
今度からは十四松が泣かないよう…俺が守るからな…?
十)うわぁぁぁぁあん!アイ兄さん!…っアイ兄さんっ!
『…おう…』
十)やだっ…からね…っ!もう…いなくなっちゃ…っ…
『…おう…っ』
十)へへっ…アイ兄さんもないてんの…っ
『やめい…っ…十四松…他には?』
今は聞いてやれることなんでも聞いてやるぞ?

俺はそういうと悩むまもなく十四松が耳元にきてこういう…
十)なら…玄関のちゅーの約束叶えてね!
『…!…そうくるか…』
十)へへっ…いいんでしょ?
『おう…』
そういい俺は十四松のおでこにキスを一つ落とした
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