第7章 嘘をつくこと
私はその場から立ち去る。
泣いているはなちゃんを残して…。
小さい声でボソッとつぶやいた。
「ごめんね。」
堪えていた涙が溢れてきて、
立っているのもままならなくなった。
放課後の誰もいない学校。
しんと静まり返っているその空間は私の心と同じだった。気を抜いたら闇にのまれてしまいそうな不安。
はなちゃんは離れていってしまうだろう。
本当のことを知れば、きっとこうくんやまなくんも…
嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない
嫌われたくない嫌われたくない嫌われたくない
1人にしないで…。