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うちの◯◯がお世話になってます

第3章 跡部 景吾の姉(テニスの王子様)




「景吾は外で待ってて」


保健室へ着くと菜々子は景吾を廊下に残すと素早く忍足を保健室へ押し入れ、自分が入ると保健室のドアのカギを閉めた。



俺、なにされるんや………?



自分の身の危険性を感じ、不安になる忍足。


「こうしないと、景吾まで入ってきちゃうから」

「姉貴っ!
ドアを開けろ!!」


そう言って景吾はドンドンとドアを叩いた。


「ちょっと景吾には話、聞かれたくなくって。
そこに座って?」

「あ、はい」


大人しく座る忍足。


「まずは助けてくれてありがとう」

「いやいや、よー見たら先輩、強いみたいやし、むしろ助けなんていらんお世話やったかと………」

「私は強くなんかない。
周りからの目を気にして、本当の自分を隠しているもの」


菜々子は救急箱から道具を取り出すと、手際よく忍足のキズの手当てをする。


「ほんまの自分って?」

「………私、本当は全然クールじゃないし、おっちょこちょいだし………。
跡部の名前と景吾の姉という肩書きが正直、重いの。
完璧でないといけないから………。

ごめんなさい。
ほぼ初対面のあなたにこんなこと言って。
でも、あなたなら全部、受け止めたくれるような気がしたの」


そう言って菜々子は微笑んだ。


「………ええで。
先輩の全て、俺が受け止めてたるわ」


忍足はそう言うと菜々子を抱きしめた。














かに見えた。


気がつけば忍足は菜々子に綺麗に背負い投げをされており、視界がひっくり返っていた。


「いっいいいいきなり何を……!!
ハレンチなっ!!」


菜々子は顔を真っ赤にさせながら逃げるように保健室を飛び出した。


「忍足、姉貴が凄い勢いで出ていったが何が……」


景吾は言いかけて、忍足がひっくり返っている姿を見て口をつぐんだ。


「跡部、菜々子さんは何かされとる人か?」

「武術を一通り、護身術としてやっている」


景吾の答えに納得した忍足であった。


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