第13章 清水 潔子の姉3(ハイキュー!!)
「姉さん?」
菜々子の背後から声が聞こえたので振り返るとそこにいたのは潔子だった。
「潔子!
ちょうどいいところに!
これ私と冴子から差入れなんだけど」
「冴子………?」
冴子という名前に首を傾げながら、潔子は菜々子の隣にいる冴子を見る。
「あ、こちら田中くんのお姉さんの冴子。
私と烏野高校で同級生だったの」
「よろしくー!
菜々子と似てて美人ねー!!」
冴子に菜々子と似ていると言われて照れる潔子。
「差入れありがとうございます」
「いーのよ。
そもそも私、材料費を半分出しただけであとは菜々子が作ったんだから」
そう言って笑う冴子。
「作った………?
もしかしてあの冷蔵庫に大量にあったやつ?」
「そうそう。
調べたら、はちみつレモンがスポーツ後に良さそうだったから作ってきたんだ。
あ、安心して!
ちゃんと保冷剤たっぷりのこのクーラーボックスに入れて来たから!」
菜々子はそう言ってクーラーボックスを潔子に見せつける。
「ちなみに潔子とこの前入部したって言ってた新しいマネージャーの子には特別にプリンを作って来たよ!」
「特別?」
「そう!
特別!」
菜々子の特別という言葉に嬉しそうな表情をする潔子。
「顧問の先生、呼んでくるから待ってて」
潔子はそう言うと体育館へ入って行き、顧問の武田先生を連れて戻ってきた。
「はじめまして。
男子バレー部顧問の武田です」
「はじめまして。
清水 潔子の姉の菜々子です。
いつも潔子がお世話になってます。
こっちは田中くんのお姉さんの冴子です」
菜々子がぺこりと会釈すると冴子も会釈した。