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青い果実【NARUTO】

第11章 波の国〜想い〜



「サクラちゃん!」

「リエ!?こっちよ!」

霧の中なんとかサクラを見つけ、彼女と一緒にタズナを護衛する。



だんだんと霧が濃くなっている。

それと同時に、すごい殺気を感じた。

霧のせいでよく見えないが、カカシと再不斬が激しい戦いを繰り広げているのだとわかる。

カカシは天才と称された忍だ。

いくら相手が強いとはいえ、里一番の実力を持つというカカシが負けるとは思えない。



心配なのは、サスケとナルトだ。

いくら二人が成長しているとはいえ、あの白という少年は相当の使い手だ。


どうか無事でーーー


そう願いながらリエが彼等が戦っているであろう方向に目をやると

前触れもなく、ぞくりと背筋が凍えた。


「……サスケ?」

「リエ?どうしたの?」

「サスケの声が……聞こえなかった?」

「え?私には聞こえなかったけど……気のせいじゃない?」

サクラはそう言うが、確かにリエには聞こえた。


大声でやっと届くか届かないかの距離にいるはずのサスケの声が、耳の奥にまだ残っている。

囁くような、消えそうなほど、微かな音で

リエ、と言う彼の声が。


隣にいるタズナを見て、リエは今すぐサスケの元へ走って行きたい衝動をなんとか抑えた。

タズナを守るのが任務。

その為に、皆必死に戦っているのだから。




間も無く、ビリビリと肌を射るような、そんな恐ろしくも強い気を感じた。

サスケ達が戦っている方から、赤く燃えるような大きなチャクラが目に見える。

((一体、何が起きているの……?))

ぎゅっと胸を押さえる。

心臓の鼓動がどんどん速くなっていた。

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