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(R18) Moulin Rouge (HQ)

第6章 xxx 05.不夜城



「オーラスだとォォォ!?」

「ちょっと……声、大きい」

 ようやく一日の勤務をすべて終えた私は、光太郎に連れられて小さな食堂に来ていた。

 眠らぬ町の夜明けである。
 仕事帰りの同業者で賑わうここ【坂ノ下食堂】は、日の出とともに営業を開始するらしい。私たち夜に従事する人間のためにと、店主が計らってくれたんだとか。

「あの京治くんが、オープンからラストまでブッ通し……嘘だろマジか絶倫かよアイツ!!」

 ダンッと机に突っ伏す光太郎。
 そこはかとなく、うるさい。

 早朝でナチュラルハイなのは分かるけど、頭に響くので静かにしてほしいものである。


「オイ!うっせーぞピンクオウル!」


 ほら、怒られた。
 厨房から一喝したのは他でもなく、坂ノ下食堂の店主さんだ。

「繋心くーん……店の名前で
俺たちを呼ぶクセやめてよお」

「黙れPink Owl」

「発音いいと尚更ヤダ!!」

 そんなやり取りをしている時だった。
 ガラリと硝子戸が開いて、どやどやと派手な一団が入ってくる。

「あ……徹くんだ」

 その中心に見えたのは、相変わらずお美しい及川徹の姿だった。

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