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白百合の庭園
第2章 ヒトメボレ
「…あの」
後ろから不意に声をかけられた。
見知らぬ声、でもどこか安心するような―――――…
「…え」
思わず素っ頓狂な声が出てしまった。
「薊 百合さんの…ですよね、これ…」
おずおずとその子が差し出したのは
なくしたはずのハンカチ、だが―――…
それよりも驚いたのは。
その子があの時の運命の人だったのである。
「嘘… 」
本当に運命だと、百合は思った。
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