第7章 看病ver.ユーマ【無神ユーマ】
「あー…つらい…」
私は今、風邪をひいている。
昨日から調子が悪くて、熱を計ったら38度もあった。
今日になってもまだ熱が下がらない。
何かをする気力もなくて、
名前は自室のベッドで横になっていた。
「早く熱下がらないかなー…」
熱のせいで体がだるいというか重いというか…
とにかく動きたくない。
ガチャーー
部屋のドアが開いた。
『まだ寝てんのか?ったく、バカは風邪引かねぇってのは、迷信か?』
ユーマが両手に食べ物やら薬やらを抱えて入ってきた。
「まだ、つらいの!…バカじゃないし」
上体を起こしてユーマに反論する。
『ならマヌケだな、はー…めんどくせぇ…なんでこのオレがお前の看病なんかしなきゃならねぇんだよ』
持ってきた物をドサッとテーブルに放る。
「だってルキくんが言ったもん!私が治るまで、みんなで順番に看病するって」
名前が熱を出した昨日の夜、ルキがそう決めたのだ。
ユーマは不満そうに舌打ちした。
『なんでオレからなんだよ、決めたアイツが最初にやれっつーの…面倒事は全部オレに押し付けやがって…』
「いいから、お願い!あー…つらいなー」
そう言ってコホンとわざとらしく咳をしてみる。
熱が下がらないのでつらいのは事実だ。
『エラそーにすんな、マヌケ。オレの手間が減るように、大人しくしてろ』
ユーマが名前を睨みつけた。