第1章 密会【無神ルキ】
私はルキに恋をしている。
無神家に来てからずっと。
でもそんなこと言えるわけがないし、叶うはずもない。
だからこれは私だけの秘密。
そんなルキから夕食の後、
夜の0時に部屋に来いと言われた。
また血を吸われるのかな。
それでもいい。
私の血を欲しがってくれている間は、ルキと繋がっていられる。
ちょっと痛いけど。
0時になって、ルキの部屋へと向かった。
あまり大きい音を立てないように、控えめにノックをする。
コンコン
『名前か』
「はい」
『入れ』
「失礼します…」
ゆっくりドアを開けると、ルキがこちらを向いて立っていた。