第3章 序列1【無神ユーマ】
名前は自分の部屋でベッドに寝転がり、
そろそろ寝ようと考えていた。
ふと、昨日の出来事が蘇る。
私は昨日、ルキと約束を交わした。
というより、無理矢理約束させられた。
『オレ以外の部屋に行くな』と。
話は昨日に戻る。
ルキの部屋のソファーは本当にふかふかで心地がいい。
さらにルキに抱きしめられたりキスをされたり、
二人で甘い時間を過ごしていた。
……………………
ルキが念を押すように名前を見る。
『わかったな?』
「……は、い」
名前は少し不服そうに答えた。
その答えが不満だったのか、
ルキは眉をひそめた。
『今約束したことを、言ってみろ』
「ユーマとかコウとかアズサの部屋には行くな…だよね?」
『ああ、そうだ…あいつらにお前を渡すわけには いかないからな?』
そう言って名前の頬にチュッと口づけをする。
「……。」
ルキの身勝手な要求に多少の不満はあるが、それだけ大事にされているんだと自分を納得させることにした。
『もしも…破るようなことがあれば…』
ルキの目が鋭く光り、名前を引き寄せて耳元で囁く。
『その時は…覚悟しておけ』
「…っ」
今までに聞いたことがないくらい、低いトーンだ。
驚いてルキを見ると、これも今までにないくらい冷たい眼をしていた。
名前は震え上がるような恐怖を感じた。