第1章 *秀徳高校
春。
あたし、木下花は秀徳高校に入学した。
「お、花ー!」
「和くんっ!」
幼馴染みの高尾和成。
あたしは和くんと呼んでいる。
「同じクラスでよかったぁ☆」
「だなっ」
あたしたちは同じクラスになった。
すると突然和くんが、緑色の髪の毛をした、黒ぶちメガネの男子を指さして、
「あいつ、帝光中の緑間真太郎」
と、小声で言った。
帝光中。
バスケに興味のないあたしでも知ってる。
部員数は100を越えるほどのバスケ部。
全中3連覇を誇る、超強豪校。
そのなかでも、10年に1人といわれる天才が5人いた。
それをキセキの世代という。
緑間くんは、そのうちのひとりだったはずだ。
「友達になりてぇなー…」
和くんは言った。
すると突然、
「あ!花、一緒にバスケ部入ろうぜ!」
と、和くんは言った。
「えー!?やだよー…」
「いいじゃんいいじゃん!俺もいるんだし☆」