第2章 My♥Father!!

『俺も同じだったから......』



『っ北山......』



『宏光......』



『っ......。』



百合は涙を浮かばせながら宏光を見ていた。



『俺は百合ちゃんと同じくらいの時、
実親の両親から虐待を受けていました......。
それでもう二人が親だなんて、思わなくなりました......。



でもこの施設に来て...俺は本当の父親のような人と出会ったんです......。』



『っ宏光......』



『施設長......俺にとっての親は、貴方だけでした(微笑)
それ以外......考えられませんでした。』



『......。』



じっと宏光の話を聞いている百合。



『......だから百合ちゃん、無理してお母さんに付いていかなくてもいいんだ。
百合ちゃんが、好きなようにしていいんだよ......選ぶ権利が、








百合ちゃんにもあるんだから(微笑)』



『っ......』



涙を浮かべていた百合は頬に一筋の涙を流した。



『お母さんだからって気を使わなくていい......百合ちゃん、


君の本当の気持ちは......なに？』



『っ...百合は......』



『っ百合！こんな話を真に受けないの......さぁ、行くわよ。“新しいお父さん”だって、貴方のことを待っているのよ？』



『っおと...さん......？』



『えぇ......とても優しいお父さんよ(微笑)』




『っゃ......』



『もう百合を傷つけるようなことはしないわ。』



『っ勝手に百合ちゃんを置いて逃げたって思ったら......
結局は新しい男のところに行ったのかよ！？』



今まで黙っていた太輔は声を荒げる。



『っ違うわ！
私はそんなk..『自分の勝手な都合で子供を引きずり回すなよ！』...っ！』



宏光は明美の言葉を遮るように叫ぶ。



『アンタは母親になる資格はねぇ......


















早くここから出て行け。』