第1章 テニスの王子様
☆不二周助☆
☆学校終わり☆
※視点がよく変わります
「周助ー!!迎えに来たよー!」
大きな声が響く
僕の大好きな声
大好きな彼女の声
「今いくよ」
思わず笑顔がもれる
扉の前でニコニコしている彼女がいるから
荷物をまとめて彼女に向かう
「あのね!駅前に新しいクレープ屋さんができたんだって!食べに行かない?」
「もちろん、一緒にいこう」
「うんっ!」
甘いものに目がない彼女はデザートの話をするとき目がキラキラと輝いてとてもかわいくなる
普段ももちろんかわいいけどね
「じゃあ、部活にいってくる」
「頑張ってね!応援してるよ!」
部活で別れてる間も彼女のことが気になって仕方ない
どこにいるのか
何をしてるのか
誰といるのか
でも、こんなこと聞いたら嫌われるかもしれない
自由で、自然な子だから
少しの拘束もしたくない
「周助は部活だしなぁ~
今日出た宿題でも終わらせようかな♪」
そういいながら図書室に向かうさなえちゃん
ガラガラ…
「あれ?誰もいないかな??」
図書室にいくと係りの人も利用してる人もいないみたい
周助が終わるまでここにいようかな!
「~♪♪~♪」
普段静かにしてなきゃいけない場所だけど誰もいないから鼻唄歌っちゃう♪
いつもと違うからドキドキして楽しいなぁ♪♪
「ふぅ~、終わった終わった!」
そんなに多くなかったし、すぐに終わっちゃったなぁ
周助もまだだし…
ちょっとお昼寝しようかな!
いつも正門前にいる彼女が今日はどこにもいない
不安になって教室に来たけど、そこにもいない
靴箱に靴がおいてあったから学校にいることは間違いないけど…
「さなえ…」
名前を呼んでも返事はない
他の場所を探そうと走り出したとき
「周助っ!!」
大好きな声が聞こえた
声のする方に振り返る
「ごめんね、寝過ごしちゃった」
そこには申し訳ないと笑う大好きな彼女がいた
「心配したよ」
ごめんと言おうとする彼女を抱き締める
苦しいって言うけど、そこに彼女がいることを確かめたかった
「これからは、どこにいるのか連絡してね?」
「うん!ごめんなさい」
その笑顔に僕は勝てない
「クレープ食べに行こっか」
「私、イチゴのがいい!!」
「そうだね、半分ずつにしようね」
「はぁーい!」
大好きだよ、さなえ