第5章 烏野に潜む青城の奴隷
シホside
バスの外の温度は涼しいわけでも清々しいわけでもなくあんまり変わらない。
途中嘔吐した日向のせいで開け放たれた窓からは、それはそれは肌寒いぐらいの風が吹いていたし。
(メンバーとは軽く慣れあった状態。原作・アニメを見られた方はだいたいでキャラをお察しください)
やっと落ち着いて一安心。
私達烏野高校バレー部は、無事私立青葉城西高校に着きました。
先日届いたバレー部のジャージは少しゴワゴワしてるというか、ジャージらしい心地悪さが残っている。
だけど、烏野っぽい真っ黒な色には少し格好良さを感じちゃったりもしていた。
誰かさんの心ない一言で日向はトイレに走ってっちゃうし。
道わかるのかな?
しばらく歩くと、青城のメンバーらしい男子生徒の話し声が聞こえてきた。
影山の悪口と、潔子さんのことや……たぶん田中先輩の事。
及川先輩と岩泉先輩じゃないみたいだし……。
無視して行っちゃおうかなって思ったら、田中先輩がつっかかっていた。
ゴチャゴチャ睨み合う先輩や月島をよそに、私は青城の選手に目を移した。
やっぱり大きいな高校生。
ジャージ可愛い色……。
二人もこのジャージ着てるんだよね。